御本尊
千手観音
清水山弥勒寺観音堂内に弥勒寺本尊、神光寺から預かった普賢菩薩・千手観音計3体が並ぶ。
寺伝
松原諏方神社上社「普賢菩薩」下社「千手観音」は松原神光寺に祀られたが、神仏分離令で神光寺廃寺、末寺稲子清水山弥勒寺に預けられた(小海町志)。
伝承
松原の七不思議2
浮き木明神
松原湖弁天島橋南側の湖の中に大きな浮き木があった。それを湖の中のどこへ引いていって置いてもいつの間にか、きっと元の所に戻っていたという。また、その木をそこへどんな丈夫な綱や太い藤つるなどで繋いでも、綱を切ってどこかへ行ってしまう。そして暫く姿を隠しているが、そのうちにまた元の所に戻っていたという。里の人は神様の魂が乗り移っていると恐れ、「浮き木明神」といって崇めていた。
御神渡
浮き木明神の所から、向こうの岸の下社の前、三本松の所へのぼる。上の松にのぼれば凶年。中の松へのぼれば豊年。下の松にのぼれば豊年だが大水が出る。この松からはずれた場合、上へはずれれば、はずれるほど凶年。下へはずれれば、はずれるほど大水が出る。三本松のある間の中ならばはずれても、大したことはない。また、乱暴な渡り方をすると、戦争が起きるといわれている。昔は大寒入り三日のうちの夜更けに必ずあった。ある物好きが夜こっそり様子をうかがっていたことがあった。それ以来、御神渡の日は極まて不規則になった。御神渡のあるのは湖上の鏡のように氷が張っている時に限る。浮き木明神以外の所からも出ることがあるが、それは偽物であるという。最近は数十年前にこのことがあっただけである。
木谺岩、小玉岩、児玉岩(こだまいわ)
松原湖猪名湖東岸から約90メートルばかりの所に直径約18メートルくらいの大岩礁があって、その上に直径約2メートルい丸い岩が載せたようになっている。これを木谺岩といっている。湖の減水した時は現れて見えるこの岩は、畠山重忠が龍を殺した時、その顎から出た玉が化けたのだといわれている。その岩のすぐ上の水面に小さな玉が陽炎のように現れて見えたり、見えなかったりした。見えた時はころころとしていたが、どこへも転んでいかなかった。今は見えなくなってしまった。
屏風岩
猪名湖西北の隅に「姥のふところ」という所があり、そこの水中に屏風を立てたように切り立った岩がある。晴天には水を透かして見ると、よく見えるという。「姥のふところ」というのは、この湖の中でも最も水の深い所で、山が迫っていて物凄い感じがする所である。また、一説に屏風岩というのは、下社の裏の方にある大きな岩だともいう。
所在地
下の宮説
小海町豊里松原諏方神社下社公園付近(小字名 下の宮)
※ アクセス 松原湖畔駐車場から徒歩、公園脇に八那池発電所水車がある。
神宮寺説
小海町豊里松原諏方神社下社近く(松原湖東方、所在地不明)
清水山弥勒寺観音堂
小海町稲子612 (長慶寺住職兼務、弥勒寺檀徒・区民等管理)
※ 稲子集落の外れ、弥勒寺脇に山に入る古びた急な石段を登り、石仏群、石碑があり、その先に弥勒寺本堂とされる観音堂がある。
納経所
越田山蓮華院長慶寺
佐久市下越497 電話 0267-82-3625
東光山海岸院松源寺
小海町小海979 電話 0267-92-2644