御本尊
聖観音「日向堂観世音」
観音座像は厨子に納められ、台座を含め高さ50センチメートル程。
日向薬師堂内に安置され、石薬師などと並ぶ。
寺伝
日向観音堂は日向集落中央を流れる中沢川、その川道を中程まで登った所の川岸(日向薬師堂から南に400メートル程行った根岸946番地先、中沢川上流で泉が湧き出ている付近)に所在したという。参道が川岸まで真直ぐに続き、以前、橋はあったが、その後なくなり、廻り道をした。
観音堂は江戸時代、正徳3年(1713)の材木を使用し、正徳5年建立。昭和5年(1930)廃堂。本尊を薬師堂に合祀する。昭和時代に堂を解体。
日向薬師堂は江戸時代に踊り念仏が行われ、日向公会堂として長く使用された。
平成27年(2015)薬師堂を改築した。
伝承
日向薬師堂近辺にある日向城は東西に伸びる尾根の東端に築かれ、水の手が三年替戸にあるという。江戸時代、寛永元年(1624)日向集落から春日岩下集落に武田長右衛門が移住し、明治時代(1868-1912)子孫の武田喜右衛門は岩下集落に百番観音を発願した。
行事
毎年3月20日頃、春彼岸中日に「薬師祭」が行われ、本尊を参拝できる。
所在地
日向観音堂跡
佐久市根岸日向946
日向薬師堂
佐久市根岸日向1387
※ アクセス 国道142号を進み、岸野小学校入口信号で南に田畑の中を走り、日向集落に至る。案内板に従い、集落右手の山際に入る。(近世は小宮山峠越え)
納経所
虚空山多福寺
佐久市根岸竹田311 電話 0267-62-9156